<< 編集見学記 学歴なんて意味ねーよ! >>

東京オリンピック

1965年というから、東京オリンピックの1年後に公開された記録映画
「東京オリンピック」を松江のテルサで見てきた。監督は市川昆。
尺が170分なので、3時間を少し切れる時間で、相当に長い。
途中に「休憩」という部分がフィルムに焼きつけれられていることからもわかる。

時の政府(というかJOCかな?)が一度は黒澤明に依頼し、ついで市川昆に依頼したというから
よほど本気で作ろうとしていたのがわかる。当時まだ貴重であったはずのカラーフィルムを
湯水のように使って良し!といわれていたらしいから、それも頷ける話。
(おそらく)ヘリからの空撮。マルチカメラなど、本当に贅沢なつくりの映画である。
そういう時代であった……ということなのだろうけど、それにしたってものすごいモノである。

結局作品自体は、発注者からは「記録映画ではない!」と怒られたようであるが、
海外での評価も高いし、そして日本映画史上に残る興行成績だったようだ。
当時はまだテレビがどこにでもあったわけではないし、白黒テレビが多いような時代。
カラーで、そして大画面で映像を見れるとなればこぞって人が見に行ったのは想像に難くない。
事実、学校や公民館など、ありとあらゆるところでかけられた作品で、
日本国内で最も多くの人の目に触れた映画でもあるようだ。

正直、そういう予備知識はあんまり無しで言った。
個人的に古い時代の映像というのが割りと好きなので、チョット見てみるかぐらいの話だったが、
もう映像に圧倒されて感動した。変といわれてしまいそうだけれどもなんか泣いてしまった。
ただ聖火ランナーが、今ではもう見ることのできないような町並みを走っているだけで
ただそれだけで泣いてしまった。
おそらく日本中の人がオリンピックに期待していたんじゃなかろうかと、そう思った。
そんな時代のことは何一つリアルに知っているわけではない。なのに涙が止まらなかった。
もしもフィルムでかけられる場所にいけるチャンスがあったら、行くべきです。絶対に。

以下、断片的に気になった話。

聖火が広島を走っていた。広島なのでカメラは原爆ドームから平和公園に目線を移す。
平和公園にはものすごい数の人がいて、その中心を聖火ランナーが走っていた。
火は人を傷つけもするけど、人を暖めもするものなのだと思う。

それから平和公園を走る聖火ランナーの道は、はっきり言って警備されていなかった。
ところどころに警官はいたけれど、実際ランナーを触っている人もいたし。
ロープなんて一つも張られていなかった。そういう時代で、そういうモラルがあったんだと思った。

オリンピックの為に建設されたいくつかの建物が写り込んでいた。素敵。丹下さんだっけか?

開会式の様子。会場は人の山。会場の外にも人の山。熱気があふれているように見えた。
……オリンピック東京に誘致するのは良いけど、こんな熱気が今あるのかしら?
聖火台の点火シーンのすぐ後に、スタジアムの外から聖火台を子供が眺める絵。
市川昆すげーよ。時代と子供のオリンピックに対する思いが伝わってくるもん。

体操とかバレーとか、なんか今の選手に比べると稚拙にも見えるけど、
でもやっぱり表情がいいし切り取り方がいい。NHK負けてる場合じゃないよね。

もう、とにかく見てください。ホントにさいこー。
[PR]
by tomo1y | 2006-10-29 22:02
<< 編集見学記 学歴なんて意味ねーよ! >>