2006年 09月 08日 ( 2 )

ダイエットとか今言っているのが時々バカらしくなる。

僕の住んでいる県では柔道部のある中学校は多くなかった。
うちの市では柔道部は一つしかなかったし、もう少し広い地域で見ても3つ4つと言ったところ。
県全体でも30校はなかったんじゃないかと思う。
そんな中ではあったが、僕らの頃は割合に強い中学校と言うことになっていた。
それはまぁ、結局学校の規模が大きかったのと、柔道部員が結構人数がいたからと言う話だ。
当時の顧問の先生……ミッチーのがんばりもあるかもしれないけれど。

で、部員が多かったから。という悲喜劇。

僕はまぁ、有体に言って弱かった。3年の春に初段を取って黒帯にはなったのだけれど、
よく指導にきてくれる柔道連盟のおっさんが審査をするような昇段試験だったわけで
実力的には本当に弱かったと言っていい。よく2年生に負けた。
それはまぁ、柔道に真剣でなかったので当然と言えば当然のことであった。
僕も嬉しくはなかったが、それほど悔しがって奮起したわけでもない。

で、3年の夏。最後の県総体。柔道は学校が少ないので地区大会とかはなかったので、直接県総体。
メンバーはごくシンプルに、部内で選抜戦をして決めることになった。非常に公平。シンプルイズベスト。
で、その結果。団体戦のメンバーに選ばれると思ってなかったけど、中量級の個人戦メンバーからもはじかれた。
柔道部に真剣ではなかったけど、それでも2年半続けていて僕も多感な中3なのだ。
それは非常に悔しいと、そう、思ってしまった。これが間違いの始まり。

で、選択肢。
 あきらめる
>重量級で出場

同じ境遇の親友は出ないことを決めた。いい判断。

中学校の柔道では、軽量でそれぞれの階級に応じた体重でないと出場はできない。
64キロ以下級といったところで、48キロの選手は出れないのである。となると体重を増やす必要がある
僕の体重がリミットいっぱいだったら問題なかったのだけれど、僕の体重はリミットよりはずいぶん軽い。
大体6キロくらいは軽かったのだ。1ヶ月で6キロ増やすことになった。

僕は体重はなかなか増えないものだと思っていた。
実際身長が伸びる以上に体重が増えたことはなかったし、結構たべても太らない体質だと思ってた。
その太らない体質だと言う思い込みが、柔道をやめてからの肥満一直線につながるが、それは別の話。
考えてみれば毎日3時間以上部活をして、週に3度は体育で運動してるのだ。太るわけがない。

とはいえ、ご飯の量を増やしたり練習後に牛乳を飲んだりで、多少は体重を増やした。
試合直前には1キロも増えていたのである。……テーマは体重を増やすと言うより
いかに計量を切り抜けるか、それが課題にすり替わった。

試合当日の朝。計量スペースでは自由に計量ができた。体重計に乗る。リミットまで5キロ以上足りない。
柔道着を着込めば幾分かは増えるが、それはまぁ誤差みたいなもの。
ため息をつきながらそばにいた友達に伝える。

選手控え室に戻ると、10本のアクエリアス(500ml)がすでに持ち込まれていた。
その頃はちょうど500ml缶を見るようになった時期。要するに、5キロ入れるのだ。
気合を入れて飲んだ。たぶん柔道部生活で1・2を争うがんばり。けど結局少し戻した。

計量に行くとやっぱり1キロ少し足りなかった。
再計量は1時間後と言うことだったが。どう考えてもアクエリアスの入る余地はなかった。
ミッチーに相談すると、「ダンベルもって来てただろう?」と言われた。
一瞬部員のほとんどがポカーンとした顔をしていたけど、みんないい加減気づいた。
教員がズルの推奨していいのかは、まぁ色々な見方があるだろうと思う。

結局腰のうらに1キロのダンベルを巻いて最軽量に挑んだ。柔道部生活最高の緊張だった。
普通に考えて1時間で1キロ増えるのはおかしい。
計量の先生は冗談めかした顔で「何か仕込んでないな」と聞き、
足の辺りをぽんぽんとたたいた。目は笑ってなかった。

と言うわけで無事に試合には出れた。
朝から5リットルも液体飲んで、吐いた人間が勝てるはずもない。白帯の下級生にぶん投げられた。

僕は泣いた。
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by tomo1y | 2006-09-08 18:53

好きな子とか語り合ったりしてたわけですよ。

中学生男子はわりと恋の話が好きである。女の子はまたもうすこし違うんだろうけど、
そういうことをお互いに話せるようになったのは大体そのくらいの時期である。
部活の連中とはよくそういう話をしていた。僕らが柔道部だったからって言うのもあったんだろうと思う。
一応柔道部ってのは男女一緒の部活……ということになってたのだけれど、
部活の女子に恋心を抱くかって言われると、ちょっとねぇ。

その点を言えば、吹奏楽部とか陸上部ってのには軽くあこがれたもんである。
男女一緒の部活で、それらの部活の女子にはかわいい女の子がいるように見えたのだ。
女子バレー部とか新体操部とかのがかわいい子がいた気もするけど、
残念ながら俺の体にはリビドー君がついていたわけで、それらの部活には入れないしね。
そもそも、ついてなかったら女の子に恋をしたのだろうかという疑問は置いといて。
まぁ、もちろんかわいい子だらけの部活なんて夢のような部活はないわけだど、
大体かわいい子でも、仲良くできなかったらキツイわけだけど、それは無視してたし。
中学生なんてのはそういう都合のいいことを夢見がちだしさ。

話を元に戻そう。僕らは大体、当時町中に1軒しかなかったコンビニか駄菓子屋で買い物をして
大体決まった公園――醤油家のタンクの見える公園でだべっていた。
学校を出る時間が一緒な連中っていうのは部活の連中なわけで、たいていそうだった。
世界情勢について語り合うわけでもなければ、学校の勉強について語り合うわけでもない。
誰が誰を好きだとか、誰が誰と付き合ってるとか、まぁ要するにそういうこと。
柔道部員が15人くらいで、そういうところに集まるのが10人くらいだったと思う。

学年全体で200人を少し出るくらいの生徒数の学校だったので、
さすがに10人寄れば超文殊の知恵。妙にそういう話に詳しい集団だったろうと思う。男臭いのにね。
最初はまぁ、そういう情報交換の場であったのだ。誰が誰に振られた……とかね。
けれどそれが自分たちの内側に向いていくってのは、話としては当然の話。
結局全員お互いに言うという紳士協定が締結されるに至って、お互いにお互いの好きな子を教えあった。
今思うとすごい甘酸っぺー話なのだけれど、当時は真剣だった。真剣だったからこそ甘酸っぱいのかな。

結局それぞれが吐いた女の子の名前はかぶらなかった。
幸運な偶然なのかというとそうでもないと思う。
紳士協定は紳士協定でしかなかったのだろう。
あの子も好きだけど、あの子も好きだった……みたいな話もあったわけだしね。
大体かぶったらどうするのって話もあったわけで。底は見せていなかったかもしれないな。
僕にしたところで、なんか好きかもって感じの子の名前を挙げたしね。
当時は「好き」って感情が良くわかってなかった。これはまぁ、今でもか。
けど、口に出して認めてみると何かだんだん好きになってくるもんだよね。
みんなそんなもんじゃなかったのかなぁと想像してたし、今は確信してる。

結局その想像は間違いないということを明らかにする出来事があったのだ。

出来事のあらましはこうだ。
ある、かわいらしい女の子が勇気を振り絞って、ある柔道部員に告白して、そいつがオッケーした。
これだけ書けば、いい思い出ってことになるんだろうけど、
僕らはお互いに誰が好きなのか……知っていたのだ。
あとはご想像のとおり。そのかわいらしい女の子を好きな別の柔道部員がいたって言うありふれた話。

緊急ミーティング。
「言った方がいい?」
「いやー」
「それはなぁ」
「だよなぁ」
……


結局その話は女の子に恋してたそいつには伝えらんなかった。
まぁ、人のうわさは止められるもんじゃないからね。結局は耳に入ったわけだけど。
結局告白されたやつも、その子のこと割と好きだったのだよね。

女のこのことが知りたくて仕方のない中学生男子が、好きかもって思う女の子から告白されたら
最終的にどうなるかはわかった話であったのだ。紳士協定なんて、結局ないも同然
それを責められるやつは、一人とていなかったわけだしね。

その後、なんか「俺が告白するから、お前らも告白しろ」みたいなわけのわからん話になっていった。
友情が深まったのか壊れたのか、今でもよくわからん。

結果?僕は泣いた。
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by tomo1y | 2006-09-08 18:52